就活生の意識変化に見る採用活動処方箋|第5回 学生から見たコンサルティング業界とは(最終回)

戸川 博司  株式会社ハウテレビジョン

ビジネス本部 事業開発部 部長

2002年㈱リクルート入社。㈱ヒューマンシップを経て現職に至る。
リクルート時代に新卒・中途採用領域の営業マネージャーを務め、求人広告の提供以外にも、社員研修やインナーコミュニケーションなどHR領域全般の支援を行う。
これまでのキャリアを通じて、コンサルファーム、IT、商社、メーカー、メディカルなど東証一部上場企業からスタートアップ企業まで幅広い支援実績がある。
現職では新卒採用向け『外資就活ドットコム』と中途採用向け『Liiga』の採用プラットフォーム運営に携わっている。

柴田:

コンサルティング業界についてもお伺いしたいと思います。最近のコンサルティング業界が人気である背景には何があるとお考えですか?

戸川:

コンサルティング業界は人気が高い業種の一つですね。主な要因は2つあると考えています。
まず給料など待遇面が良いこと、業務を通じて様々なスキル習得が可能なことへの期待が高いことが挙げられます。
また、コンサルティング業界の選考は、他の業種と比べると早く、大学3年生の夏頃から始まるので、就活に意欲的な学生達がまず応募する業界となっているのではないでしょうか。加えて最近ではコンサルティングファーム各社の採用目標数が増えていることもあり、門戸が広くなり興味を示す学生が増えてきているのだと思います。

柴田:

実際にどのようなファームの人気が高いのでしょうか。

戸川:

マッキンゼーやBCGなど戦略ファームは以前から人気があります。次いで、Big4、アクセンチュアといった総合ファーム。最近ではITコンサルを中心とした新興ファームも人気が高まってきていると感じています。コンサル業界人気に加え、各社採用を強化していることもあり、最近は広報をはじめ採用活動を熱心におこなっている企業も増えてきています。

柴田:

なるほど。他にもコンサルティング業界の魅力はあるのでしょうか。

戸川:

将来を考えたときに転職先が多いという印象があるようです。前職で人材紹介のコンサルタントとして、多くの事業会社の支援をしてきましたが、コンサルファーム出身者を想定したポジションの求人が多いと感じました。経営企画や事業企画などのポジションだけではなく、現場の業務改善などのポジションが多くあり、コンサルティング経験者であればキャリアが有利に働くのではないかと受け取られているようです。また、コンサルティングファーム出身のベンチャー創業者も多いことから、いずれ起業したいという層にとっても魅力的に映るようです。

柴田:

採用の門戸が拡がっているとは言え、人気がゆえに今も昔も新卒でも中途でも入るのは狭き門のようですね。

戸川:

そうですね。コンサルティング業界は競争倍率が高いですし、選考でケース面接などを行うファームも多く、早い段階から選考対策をしている学生も多いようです。

柴田:

一方で、学生はコンサル各社の違いをどの程度理解しているのでしょうか。

戸川:

各社の違いについて明確に理解できていない学生も多いのではないでしょうか。戦略か総合かITか・・・といった大きな分類や、外資か日系かといったところからくる漠然としたイメージだけで理解している人が多いかもしれません。逆の見方をすると、各ファームの戦略やコンサルティングに対するスタンスの違いなどを、わかりやすく学生に伝えていく努力は必要不可欠だとおもいます。

柴田:

なるほど。

戸川:

事業会社の場合は、扱っている商品の特徴やこれまでの歴史などから、同業界の企業であっても比較的違いがわかりやすいのですが、コンサルティングファームの場合は、得意としている領域や業界の違いは多少あれど、各社カバーできる範囲を広げてきていますし、人の出入りが激しく様々なキャリアの人があつまっていることもあり、会社としての文化や社風の違いもわかりづらいという点があると感じています。

柴田:

正にそうですね。とはいえ各ファームの特色や強みの違いはありますから、是非、採用候補者の方には説明会や座談会、面接などを通じて積極的に理解を深めてほしいと思います。私たち採用側も本気の志望理由を伝えてもらった方が嬉しいですしね。

今回は、シリーズ全5回に渡ってありがとうございました。

(聞き手:アクティベーションストラテジー㈱コンサルスタッフ 柴田)