2026年のご挨拶
新年あけましておめでとうございます。
2026年を迎え、経営を取り巻く環境は、引き続き落ち着かない状況にあるように思えます。
ここ数年、多くの経営者および管理職の方とお話しする中で、少し質の違う悩みを耳にするようになりました。
「何が正しいか分からない」というよりも、「どこで決めればよいのか分からない」という声です。
判断そのものよりも、判断の置きどころが見えにくくなっている…そんな感覚を持たれている方も多いのではないでしょうか。
その背景には、技術の進展があります。業務のスピードは確実に上がり、情報も以前とは比べものにならないほど手に入るようになりました。
一方で、会議の場では議論が増えた割に、決断に至るまでに時間がかかる。そんな場面を目にすることも少なくありません。
生成AIの話題が出ると、議論が一気に前に進むこともあれば、逆に止まってしまうこともあります。
「便利だ」という話と、「最終的に誰が責任を持つのか」という話が、同じテーブルに載らないまま進んでしまうからです。
結果として、判断が宙に浮いた状態が続いてしまう。こうした光景は、決して珍しいものではなくなりました。
また、正直なところ、同じような環境にありながら判断が早い企業とそうでない企業があることも事実です。
その違いは、能力や努力の差というよりも、何を論点にし、誰が決めるのかが、あらかじめ共有されているかどうかにあるように感じます。
考える材料が増えた分、組織として「どこで決めるのか」を持っているかどうかが、以前よりもはっきりと表に出るようになりました。
仕事の進め方が変われば、人に求められる役割も変わります。
情報を集めることや作業をこなすこと以上に、論点を整理し、判断を引き取り、周囲を動かしていく力が問われる場面が増えています。
その一方で、評価や育成の考え方が追いつかず、現場に小さな違和感が溜まっていくケースも見受けられます。
2026年は、こうした変化を前に、経営の前提を一度置き直す年になるのではないでしょうか。
新しい技術をどう使うかという話よりも、どこで決め、誰が引き取り、どんな人材を中心に組織をつくっていくのか。
その問いから目を背けずに向き合えるかどうかが、これからの経営を左右していくように思います。
私たちは、答えを用意して提示する立場ではありません。
むしろ、こうした問いを共有し、ともに考え、試しながら前に進む存在でありたいと考えています。
本年が、皆さまにとって次の一歩を見出す一年となることを、心よりお祈り申し上げます。
アクティベーションストラテジー株式会社
代表取締役社長 永松 正大

